ハテナソン hatenathon

こんにちは、当ブログ作成者のサトーケニチこと佐藤賢一です。ハテナソンは、一人一人の発想が尊重され、かつ民主的なルールのもとで質問をつくる取り組み、ワークショップなどのことを意味する造語です。人と人とがむすびつき、あらゆる場での学びがより豊かになること、そして人生がより豊かになることがハテナソンをおこなう目的です。このブログはさまざまな場で行っているハテナソンの方法や内容を記録し、好奇心・関心のあるひとの間で共有・情報交換することができればという願いをもち開設しました。よろしくお願いいたします!

第2回 チームサイエンスの科学の日本における推進 × ハテナソン(15 Jan 2018)

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1月15日(月)に「第2回チームサイエンスの科学の日本における推進×ハテナソン」が開催され、ファシリテータを務めました。会場は東京市ヶ谷の科学技術振興機構JST本館で、社会技術研究開発センター(RISTEX)は任意団体チームサイエンスコモンズの共催による企画でした。このハテナソンの目的は、チームサイエンスの科学という学際分野があること、そしてその取り組みを日本で推進すること、以上の2つの論点をインプット情報および質問の焦点として、課題の洗い出しとその解決策の探求を行うことでした。この取り組みは、昨年10月に研究イノベーション学会の企画セッション(京都大学)で開催された第1回に続くもので、今回はJST関係者と一般参加者がほぼ半々ずつで混ざり合った30数名が4時間におよぶワークショップ(ハテナソン2時間半、パネルディスカッション1時間半)を共にしました。前半部では前回同様、アメリカが推進主体となっている現在のチームサイエンスの科学の状況報告をインプット情報としての質問づくりワークをおこないました。後半部では質問/問いを全体で3つに絞り込み、それぞれの問いに対する仮の答え/その解決への取り組みを表すスローガン、解決に必要なリソース、そのリソースを手に入れるためのアクション、の3本立てでアクションプランを検討し、最後に全体共有しました。ワークショップ後半部では5人の登壇者によるパネルディスカッションが行われ、研究者の立場、研究支援者の立場、それぞれからチームサイエンスとチームサイエンスの科学に対する期待や想いが論じ交わされました。この取り組みは日本では始まったばかりで、今後の展開と成長に期待し、また自分も貢献していければと思います。またわたし個人としては、一昨年からお世話になっているJSTのプログラムマネージャー育成・活躍推進プログラムの活動の一環としてJSTという場で仕事をする機会に恵まれたことを嬉しく思いました。

ハテナソン体験ワークショップ@2017年度 京都FDer塾 × 大学教育パワーアップセミナー(20 Jan 2018)

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1月20日(土)に、京都市駅近くのキャンパスプラザ京都の会議室で「ハテナソン(質問づくりQFTを使った学び場の共創)体験ワークショップ」を開催しました。このイベントは、公益財団法人大学コンソーシアム京都が主催する2017年度京都FDer塾と大学教育パワーアップセミナーの合同企画(http://www.consortium.or.jp/fd/21982)の1分科会としておこなったもので、参加者20名のみなさん、そしてイベント事務局の方々と2時間をご一緒しました。今日の質問づくりの焦点には「持続可能な開発目標SDGs」のロゴデザインを用い、若干のインプットトークののちにQFTワークを4〜5人で作るグループ4つでおこないました。参加者の多くが大学教職員である一方で、高校の先生や滋賀県で環境問題に取り組んでいらっしゃる法人事務局の方など、バラエティに富んだメンバー構成でした。質問だしの後は分類と変換、そしてグループ間でのハイライトを経て、大事な質問をグループ内で3つに絞り込みました。最後に各グループで選ばれた質問の中身とその選定理由を全体で共有しました。以下に記すのはその質問リストです。
・ロゴの色やマークに、どんな意味があるのか?
・ゴールが18ではなく、17であるのはなぜか?
・17の目標に「貧困」「飢餓」「平和と公正」とあるのはなぜか?
・持続可能ってどういう意味?
・17コの中から減らせるもの増やせるものありますか?
・達成なのか、努力なのか?
・不平等をなくすことが良いことなのか?
・貧困をなくすことについて自分達ができることはありますか?
・質の高い教育は教育格差を解決できるの?
・国ごとの現状が異なる中で共通の目標を達成するにはどうしたら良いか?
・18個目を作るとしたら、あなたのグループはどうしますか?

SDGsというテーマ/コンテンツから、どのようなことが学べたでしょうか?そしてハテナソンのプロセスを構成する質問づくりQFTを行うことは、みなさんにとってどのような気づきを得る体験であったでしょうか?この取り組みが新しくてよりよい何かを生み出すきっかけになることを願ってます。参加者の皆さん、そして場をご準備運営いただいた事務局の皆さん、楽しく刺激的な時間を共創いただき、ありがとうございました!イベント後には参加いただいた3名の方と、さらにゆっくりお話しする機会(反省会?笑)にも恵まれました。新しい出会いに感謝、感謝です。

ひと・まち交流館京都で今年初のカードゲーム × QFT ハテナソン!(19 Jan 2018)

こんにちは、ケニチです。1月19日(金)に京都市下京区のひと・まち交流館内の会議室でカードゲーム × 質問づくり ハテナソンを開催しました。
・日時・場所:2018/1/19(金)18:10〜21:00 ひと・まち交流館京都 第3会議室
・参加者:25名
・流れ(18:10〜20:00 カードゲーム、20:00〜21:000 QFT)
↓チェックイン
↓SDGs2030についてのイントロダクション
↓参加者同士の自己紹介、ウォーミングアップ
↓カードゲームの説明
↓チーム形成(2人チーム×12、1人チーム×1)
↓ゲームプレイ
↓チームワーク、実行プロジェクトの振り返り
SDGsロゴデザインを質問の焦点とするQFT
↓一人一つ、大事な質問を選び清書する
↓全体共有
↓チェックアウト
京都での一般向けカードゲーム・ワークショップとしては2回目の実施となりました。1回目(2017/11/30)と同様にPeatixでの登録が満員となり、様々な職種の方がいらっしゃいました(企業人、高校・大学教員、研究所職員、市議会議員、行政の方、NPO一般社団法人の方など)。チーム編成(基本形は2人一組)は、お隣同士で座られた方同士にお願いしました。前半は経済レベルが絶好調であるのに対して、環境と経済は壊滅的(笑)、2チームが既にゴールインという状況で中間発表となりました。後半はさすがに大人の対応(?)で環境・社会への対応が劇的に進み、結果は写真にある通り。ただ、まだゴールにたどり着けずにゲームを終えたチームも幾つかありました。カードゲームとその振り返りを終えてからの質問づくりQFTは、参加者のさらなる振り返りと対話を促す仕掛けとしてとても役立つことを今回も実感しましたし(カードゲームを行わずにロゴデザインだけで質問づくりワークを行う場合に比べて、出てくる質問がより多岐にわたり、かつ深いものになっています)、フィードバックの質問紙調査への回答も内容豊かでした(質問、振り返り、追って共有できればと思います)。ただ、最近の実績も踏まえ、私が企画運営しているこのワークショップは4時間(カードゲーム2時間、QFT2時間)で行うのがより適切だと感じています。
 次回の京都開催は同じ会場で3月31日と4月1日(連日開催)を予定しています。

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広島県立高陽東高等学校でハテナソン授業と研修をおこないました(12 Jan 2018)

質問づくりメソッドQFTに興味関心をもたれた高陽東高校の先生とつながることができ、1月12日に模擬授業と研修を共にしてきました。50分間の模擬授業では理科系の2年生の生徒さん50数名と図書館スペースでご一緒しました。前半部で、わたしの生命科学研究でのテーマであるアフリカツメガエルの発生のこと、そして最近アフリカツメガエルが野生化していることが話題になっていることを講義し、次に生徒さんたちが講義内容に対する疑問・質問をつくるハテナソン・ワークを駆け足で行いました。これまでの学びは「問題に答える」が中心だったとおもうけれど、これからは「自分(たち)で問いをつくる、自分(たち)でその答えを探す」ことが重要になることを話しました。授業最後には国連が2015年に採択した持続可能な開発目標のことを紹介し、生徒さんが普段おこなっている勉強やその他のいろいろな活動を、このような世界や社会の動きと結びつけて考え、視野を広げていってほしいと伝えました。授業の後は先生方にお集まりいただいての研修会を行い、質問づくりメソッドQFTを設計するにあたっての留意点を共有しました。先生方の多くはQFTの実践や観察のご経験がまだない中で、駆け足の講義の内容を辿るのはなかなか難しかったかも知れないです。今後も何がしかの連携・協力が継続できることを願っています!

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学生ファシリテータ研修で2030SDGsカードゲーム❗️(11 Jan 2018)

京都産業大学教育支援研究開発センターのF工房(ファシリテーション工房)学生ファシリテータ研修(通称“ファシ勉”)の1プログラムとして、カードゲーム・ワークショップを開催しました。
*日時・場所:2018/1/11(木)16:45〜18:45 京都産業大学15号館内セミナー室(参加者:9名)
京都産業大学の学生ファシリテータとは、(私の理解では)ファシリテーション・スキルとマインドを研修で学んだのちに授業現場やその他の大学内のアクティビティ(オープンキャンパス、入学オリエンテーション等)において教員の活動を補助・支援する活動をおこなう学生のことを言います。今回は同活動の事務組織F工房からの依頼を受けて、学生ファシリテータ研修の1プログラムとして「2030 SDGsカードゲーム・ワークショップの体験」「SDGsとは何か」「佐藤によるファシリテーション(汗)」などを学びの要素とする2時間を設計・運営しました。9チームすべてがゴールインし、かつ世界の状況がレベル10で3つ揃うという、感動的(笑)な世界が出来上がりました。ゲーム後半部の残り2分程度の時点で経済・環境・社会がレベル10でそろい、その後プレーヤー同士が何がしかの交渉を行っている時間がしばらく続きました。そして残り1分を切ったところでプレーヤーの間で歓声と拍手が起こりました。どうしたのかな、と思ったのですが、このときがプレーヤー全員ゴールインした瞬間だったんですね〜(ヤッタ〜笑)。私自身、カードゲームを運営するようになり通算5回目の事例で初めての体験となりました。
 わたしがいつも行っているハテナソン・ワークショップでは、カードゲームで実行したプロジェクトの振り返りとチームワークの振り返りを少し行った後に、質問づくりQFTワークショップをさらに1時間程度行い、対話を深めていきます。今回の研修会では時間が2時間と決まっていたため、代わりにイマココラボの振り返りコンテンツの1つ“風が吹けば桶屋が儲かる”を活用して、参加者からではなくファシリテータ側から幾つかの質問を投げかかけるスタイルで意見交換をおこないました。さらには、ファシリテーション(どのようにしてファシリテーションを学んできたのですか?等)やワークショップ運営全般(どのようなことに重きを置いて運営していますか?等)についてF工房スタッフの大谷さんとの掛け合いでおこなう質疑応答の時間帯もあり、私もいつもと違う学びを学ばせていただけました。F工房の皆さん、このような機会を設けていただきありがとうございました!

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質問づくりメソッドQFTに関する研修会@摂南大学(24 Feb 2018)

2月24日(土)に寝屋川市にある摂南大学でSDGs2030カードゲームと質問づくりQFTを使ってのハテナソン・ワークショップが開催されます。よろしければご一緒に〜!